hiroの長い冒険日記

主にコンピュータ周辺の興味を持った内容を綴ります

Synology DS218+ これまでを振り返って

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Synology DS218+ を購入してもうすぐ2か月、快適に且つ気を遣わずに放っておける状態まで設定が終了した。これまでの作業内容を整理する意味で、Synology DS218+ の選定から現在までに実施してきた内容を振り返ってみた。

短期的な目標としていた RAID1 + USB HDD Backup + Cloud Sync の形で多重化を含めて完了し、普通に生活している中で自然にデータがバックアップされている環境が構築できた。

NAS Synology DS218+ 導入計画 - hiroの長い冒険日記

Windows PC が古く調子が悪くなってきて、内部にあるデータを失うかもしれないと思うようになった。スマホの写真は PC の中とスマホ本体の中にあり、Cloud に一部バックアップはされていたものの、iCloud の 5GB に入らない状態まで増加していた。子供の生まれてから今までの、二度と手に入らない写真をどのようにして安全に保管するかを考えた結果、少々お金はかかるものの NAS を購入することにした。

Synology と QNAP で迷い、昔から知っていて NVMe や 10GbE に対応している QNAP に傾きかけたが、安価限定販売に出遅れたのと、写真と動画の管理には Synology の方がやり易そうに見えたので、最終的には Synology を選択した。

Synology の機種の中では本当は4ベイ品が欲しかった。最初は RAID1 で運用し、徐々に HDD の数を増やすやり方で、使ったことのない RAID5 を実現してみたかった。でも予算オーバーの為断念。

2ベイ品の3種(DS218j と DS218play、DS218+)の中で DS218+ を選んだのは、

  1. メディアインデックスの作成に時間を要するとの記事を見たので出来るだけ CPU 性能が高い機種を選んだ方が良さそうだった事
  2. 仮想化(Docker)を試すのには DS218+ が最低ラインだった事
  3. メモリの増設が簡単に出来そうだった事と、もしかして既存のメモリも交換できるのでは? と考えた事
  4. ホットスワップを試してみたかった事

の理由である。後半の2つはまだ確認していないが、結果としてDS218+ を選択したのは正解だったと思う。

NAS DS218+とHDD WD Red WD40EFRX-RT2 4TB x 2購入 - hiroの長い冒険日記

実際に購入したのは10月14日、届いたのは15日だった。Synology DS218+ と一緒に Western Digital Red WD40EFRX-RT2 x 2 を購入した。昔から Seagate は音が大きい・壊れやすいという印象があり(それは IronWolf 4TBを購入して払拭されたが)、事例も多く安心感のある WD RED を選んだ。

買うのを決めてから購入・届くまではあっという間だった。合わせて今後の事も考えて Amazon Prime も申し込んでいた。

DS218+ 初期設定 - hiroの長い冒険日記

接続と初期設定は「簡単」の一言に尽きる。自作 PC の組み立てに比べたら拍子抜けする位に簡単だった。HDD の基板部分に触れないように気を付ける程度。

初期設定は画面付きの事例が沢山見つかるので、悩む事は無かった。専用ソフトを入れる必要もなく、有線で接続してブラウザベースで進める。マルチユーザーな OS の経験があれば更に理解しやすい。たまに日本語が変な箇所はあるが、使い勝手には影響ないので気にしない。

Synology DS218+ 写真と動画の管理方法 - hiroの長い冒険日記

Synology DSM を使用しないで、単なるファイルサーバーとして使う方法もあるが、せっかくなので写真、動画と音楽は DSM アプリで管理させるように設定してみた。

適当に放り込んでも DSM で表示は出来るが、重複チェックとフォルダ分けに手間をかけないように、PC 側で整理した上で転送した。それでも、昔のデータを整理すると写真や動画のバックアップがポロポロと出てくるので、その度に重複チェックをしてから削除するようにしている。FileMany にロックフォルダの機能があるので、消したくない Original のフォルダをロックして重複チェックすると、Original 側を削除の際に選択できない状態になるので、間違いが無くて安心できる。

Synology DS218+ Photo Station事始め - hiroの長い冒険日記

Synology DSM の初期状態では PhotoStation が入っていなかった。メディアインデックス付けが進まなくて、photo フォルダに放り込んでもなかなか PhotoStation に表示されずに悩んだが、結局は Synology DS218+の処理が追い付いていなかっただけ。PC から大量に送るなら PhotoStation Uploader を使用する方が良い。20~30枚を DS Photo から同期させると数秒で反映される。

多分、DS218j や DS218play だと時間を要すると思う。分かった上で待てるならこれらの機種を選ぶ方が安価に出来る。Synology DSM アプリに任せずに PC 側で管理するなら DS218j で十分。

Synology DS218+ DS Photo でバックアップ - hiroの長い冒険日記

iPhone 3台 + iPad 1台に導入し、同期させるように設定した。Private IP address で Synology DS218+ に接続するようにしておけば、外でモバイルルーターから接続しようとしてもエラーが出る。利便性は下がるが、通信容量を有効に使うためにはこの方が良いと考えている。家の wifi に接続してから同期すれば、今の使い方ならOK。

動画も DS Photo で同期させてから、video フォルダに移すようにしている。

Synology DS218+ Cloud Sync (Amazon Photos) - hiroの長い冒険日記

CloudSync により Amazon Photo へ同期させている。現在は約30GB。PC に落として FileMany で同一性チェックも実施した。DS Photo → CloudSync → Amazon Photo と自動で同期される。DS Photo を起動するだけで多重化できているので、手間もかからず安心して使用できている。

Synology DS218+ DS Video - hiroの長い冒険日記

iPhoneiPad、ビデオカメラの動画を VideoStation で管理させて、各端末からは DS Video でみられるようにしている。Full HD 程度の映像ソースは問題なし。iPhone7plus で 4K 動画を記録してみたが、こちらも問題なく再生できた。VideoStation で Web 経由だと 4Kでも簡単に再生できた。4K → Full HD のダウンコンバートもOK。Synology DS218+の CPU 負荷も上がらず。

どちらかといえば、PC の能力が不足している事が問題。PC からネットワークドライブとして接続し、直接再生しようとすると、コマ落ち又は CPU高負荷。PC 更新も考えなくては。

Synology DS218+ DS Audio

古い MP3 ファイルが USB HDD から発掘できたので MusicStation で管理させた。music フォルダに入れておくと、MP3Tag を入れておけば 歌手名や曲名で検索できる。DS Audio でスマホに落として再生も出来る。子供の英語学習用 CD の MP3 を入れておき、DS Audio から再生できるようにしている。

Windows7 PC Synology DS218+へバックアップ - hiroの長い冒険日記

Windows7 PC の環境を大きく変更する前に、Synology DS218+に HDD イメージをバックアップした。Windows7 標準のバックアップと復元でも可能だと思うが、圧縮率高めの Paragon Backup & Recovery で実施した。復元も試してOK。

ネットワーク参照できて、ID と Password 認証できるバックアップソフト(と復旧メディア)であれば、Synology DS218+にディスクイメージをバックアップできると思う。

出来れば mac の time machine の様に差分バックアップできれば、とも思うが今後の課題。

Synology DS218+ OneDriveとの同期 - hiroの長い冒険日記

写真以外を Cloud にバックアップさせるため、CloudSync により OneDrive へ同期させるように設定した。Microsoft Office 365 Solo をインストールしたので、1TBの容量を使用できる。同期元・同期先を複数持てるので、動画や音楽、PC のバックアップも OneDrive へ同期させている。

Synology DS218+ USB HDD S.M.A.R.T. test 定期実施 - hiroの長い冒険日記

Cloud への同期だけでなく、NAS の Hardware 故障に備えて、NAS HDD のバックアップを USB HDDに取っている。冷却性能を重視したケース「センチュリー 四代目冷やし系HDD検温番」に NAS 用の Seagate IronWolf ST4000VN008を入れて、HyperBackup で差分バックアップを毎日行っている。

誤算が2点。

  1. Synology DS218+ は Seagate IHM (IronWolf Health Management) に対応しているが内蔵した場合のみで、USB HDD に接続した場合には認識しない。
  2. USB UDD の S.M.A.R.T 情報を Synology DS218+ は取得できない。(機能として持っているが有効になっていない)

2点共に Synology の対応を待つしかないが、せめて S.M.A.R.T. 情報は取得したいと考えて調べた結果、

  • ケースの USB-SATA 変換器は S.M.A.R.T. に対応し、WindowsCrystalDiskInfo で情報を取得できる。
  • Synology DS218+ に ssh で login し、予め入っている smartctl コマンドを実行することで S.M.A.R.T. 情報を取得できる。

という事が分かった。

Synology DSM のタスクスケジューラから自動実行させて、結果をメールで受け取るようにしている。

Synology DS218+ VPNの設定 - hiroの長い冒険日記

モバイルルーターの通信量を有効活用する為に Free wifi を使いたかったが、セキュリティー面で不安があった。Synology DS218+ に VPN サーバを入れて中継させる事により、通信内容を暗号化できるようになった。

Synology DS218+ Dockerとradikool6で radiko記録 - hiroの長い冒険日記

仮想化環境の Docker を使用して、元々の Synology DS218+の環境を維持したまま、他のソフトを導入してみた。インターネットラジオを録音できるように、radikool6 を入れてみた。超アルファ版という事で機能は不足しているが、番組表の取得と予約、録音は問題なく出来る。PC やスマホで予約し、時間になったら radikool6 でリアルタイム録音してくれる。出来た m4a ファイルを music フォルダに置けば、DS Audio から再生することが出来た。

toolchain を入れる場合にも Docker コンテナで出来るようにしておけば、Synology DSM の環境を壊さずに開発することが出来ると思う。英語だが Synology DSM アプリの開発方法についても記事があったので、そのうち試してみたいと考えている。メモリが不足すると思うので、その際には 4GB のメモリ追加を考える。また、DS218+の分解記事が見当たらないので(DS216+はあった)、機会があれば分解して内部構造を確認したいと考えている。

以上、二か月間の間に Synology DS218+で実施してきた事を列記した。PCについてもそうだが、日々少しずつではあるが止まっていた時間を動かしてきた実感がある。この積み重ねで、より便利で使いやすい手間のかからない環境を整えていけたらと思う。

DDR3L 4GB品。4000円以下で購入できそうなので、Amazon Cyber Monday セール期間中に購入するかも。