hiroの長い冒険日記

主にコンピュータ周辺の興味を持った内容を綴ります

Synology DS220+ 発売

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Synology から、DS218+ 後継の DS220+ が発表、5月15日から発売された。CPU の能力向上が主である。

www.synology.com
internet.watch.impress.co.jp

これまで、Synology DS218+ を使用して、トラブルなく安定して稼働していて、RAID1 によるミラーリング + USB HDD & Cloud への多重バックアップが手間を掛けずに実現できている。
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直ぐに買い替えるつもりはないが、新機種 DS220+ と旧機種になってしまった DS218+ とを比較してみた。

DS220+ と DS218+ の比較


DS220+ DS218+
CPU Intel Celeron J4025 Intel Celeron J3355
Arch 64-bit Dual 64-bit Dual
Freq 2.0 (base) / 2.9 (burst) GHz 2.0 burst up to 2.5 GHz
Hardware encryption AES-NI AES-NI
Hardware video support ? H.264,H.265 4K@30fps
Memory 2 GB up to 6GB DDR4 non-ECC 1 x 2GB up to 6GB DDR3L
HDD bey 2 2
Hot swap yes yes
Ethernet 1Gbps x 2 1Gbps x 1
USB 3.0 x 2 3.0 x 3 + eSATA
Filesystem btrfs, ext4 btrfs, ext4
Virtual Machine Manager yes yes
Size mm (H x W x D) 165 x 108 x 232.2 165 x 108 x 232.2
Weight kg 1.3 1.3
Fan □92 □92
Noise db(A) 19.3 19.3
Power consuption W (access/hib.) 14.69/4.41 17.23/5.4
違いは以下の項目。

  • CPU が Celeron J3355 から J4025
  • Ethernet が 1Gbps x 1 から 1Gbps x 2 へ増加
  • USB 3.0 が 3 から2 へ減少、eSATA が無し
  • 消費電力が 17 W から 15 W へ減少

CPU

Intel のサイトで Celeron J4025 と Celeron J3355 の仕様を調べて比較してみた。抜粋した表を以下に示す。

J4025 J3355
開発コード名 Gemini Lake Refresh Apollo Lake
コア/スレッド数 2C2T 2C2T
ベース動作周波数 2.00 GHz 2.00 GHz
バースト周波数 2.90 GHz 2.50 GHz
キャッシュ 4 MB 2 MB
TDP 10 W 10 W
最大メモリーサイズ 8 GB 8 GB
モリーの種類 DDR4/LPDDR4 upto 2400 MT/s DDR3L/LPDDR3 up to 1866 MT/s; LPDDR4 up to 2400 MT/s

  • バースト周波数が向上
  • キャッシュ倍増
  • 対応メモリーの種類が変更

この3点が変更点になっている。CPU の TDP が変わらないのにシステム全体の消費電力が下がっているのは、CPU 世代の違いかシステム構成の変更によるものかは分からない。

これらの変化で、処理能力がどの位向上しているのだろうか。cpu-monkey に Cinebench R15 の結果があったので比較してみた。
www.cpu-monkey.com

J4025 J3355
Single-core 85 50
Multi-core 160 93

約1.7倍。Synology のサイトには、インデックスの作成で 20%向上、PHP の応答が2倍と書かれているので、ディスクアクセスが多い場合には目減りするものの、CPU能力依存の処理ではかなりの向上が見られるだろう。

Ethernet

1 GB x 2 となったが、個人的には使い道がない。リンクアグリゲーション用途なのだろうが、個人で使う分には必要ないし、それよりも 2.5 Gbps 以上の速度に対応していた方がうれしいかも。(CPU能力が足りない?)

USB、eSATA

eSATA が無くなったのは時代の流れだろう。USB 3.0 が1つ減ったのは、Ethernetトレードオフなのだろうか。

消費電力

若干ではあるが消費電力が減少したのは、連続稼働させる機器としてはうれしい所。

まとめ

新しく発売された Synology DS220+ と DS218+ を比較してみた。

  • バースト周波数の向上とキャッシュ容量の倍増により、CPU の処理能力が Cinebench R15 の結果で約1.7倍となっている。実際の処理能力はそこまで向上しないと思うが、消費電力が減っているのでワットパフォーマンスは向上している。
  • Ethernet が 1GB x2 となったが、個人的には速度向上の方が良かったと思う。

NAS に接続するのは、未だ HDD が多いと思う。低速な HDD を相手にしている以上、CPU 能力の向上は体感速度にあまり影響しないだろう。それでも、DSM やインデックスの作成等、反応がイマイチと感じる場面は多く、CPU 能力が向上した DS220+ の方が、より快適に使用できるだろう。

新しく購入するなら DS220+、とはいえ DS218+ から買い替える程ではないと考えている。

Amazon でも DS220+ が販売されていた。DS218+ との価格差はなし。

2021年2月19日 追記 はみ出した表をスクロールするように修正