hiroの長い冒険日記

主にコンピュータ周辺の興味を持った内容を綴ります

Synology DS218+ Google Drive & Dropbox と Cloud Sync で同期 -> PC へ Synology Drive で同期

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前回の記事では、Synology DS218+ の Active Backup for Business で Windows10 PC の 1TB SSD を backup するように設定した。Paragon Backup & Recovery 17 Free の backup は 2世代だけ残しておき、Active Backup for Business の増分 backup を毎日行っている。ソフトウェア開発や仕事として作成しているデータならともかく、今の使い方だと頻繁な backup は不要と考えている。
hiro20180901.hatenablog.com
約 450GB の SSD の data が、10日間の増分 backup で約 345 GB となった。初日の full backup が殆どで、増分 backup は 34 MBのみ。File Station のプロパティでは backup フォルダは 11TB(!) の容量となっているが、仮想 disk image を含んでいるだけで実容量は使用していない模様。同一の file も多重に Backup しないようにする等、必要以上にディスク容量を使用しない工夫がされている。

PC と iPhone でファイルをやり取りするのに Google DriveDropbox を使用している。Password 管理ソフト KeePass のデータを同期させたり、PDF を iPhone に渡して空き時間に読んだり、PC で編集した File を iPhone に渡したりと活用している。

以前から気になっていたが、PC を shutdown する際に Google Drive が異常終了する事が稀に発生していた。SSD とはいえ、起動してから負荷が下がるまでに少し時間を要しており、常駐する Software も少なくしたいと考えていた。また、Cloud と PC/iPhone で複数の場所に保管されているとはいえ、Synology DS218+ に記録されていない事も気になっていた。

そこで、Synology DS218+ を間に挟むことにより、

  • Cloud の data を随時 NAS に記録させる
  • 外付 HDD へ多重に Backup させる
  • PC 側の常駐 Software を削減する

ようにする為に、

  • Cloud Sync で Google DriveDropbox の data を Synology DS218+ に同期させる
  • Hyper Backup で 外付 USB HDD に記録させる (多重 backup)
  • 同期させた data を Synology Drive で PC に同期させる

このような事が出来るかどうか試してみた。

sync 用の user の作成

同期用のフォルダを作成しておく必要があるので、sync 用の user を作成した。

  • Synology DSM のコントロールパネル -> ユーザーから新規で作成した。
  • 注意する点は、
    • Administrator 権限は無くても構わないと思うが、今回は付けておいた。
    • homes 以下のフォルダに読み書き権限を付けて、それ以外はアクセスなしにしておいた。
    • アプリケーションの許可は、主目的の Cloud Sync と Synology Drive を有効にするのは必須で、File Station は確認に必要なので有効にしておいた方が便利かと思う。

「sync_user」という名前で作成すると、/home/sync_user フォルダが作成されて、その下に Drive フォルダが Synology Drive によって作成される。

Cloud Sync の設定 (Google DriveDropbox)

  • sync_user で Synology DSM に login して、Cloud Sync を起動、Google DriveDropbox の同期を設定した。
  • どちらも、ローカルパスは /home/sync_user/Drive 以下にフォルダを作成しておいた。そうすれば、Synology Drive で PC と同期した際に、一つのフォルダの同期だけで完結できるようになる。
  • ファイルフィルタは、「同期したくない拡張子」のチェックを外す。全て同期させたい場合には、全てにチェックを入れる。(逆に外してしまって同期してくれずに遠回りした...)
  • PC や iPhone でファイルを変更してみて、同期されるか確認する。数秒で反映されるならOK。ポーリング期間は10秒が標準。
  • HyperBackup で 外付 USB HDD に backup されるか確認する。私の場合は /home 以下は backup されるように設定していたので、変更しなくても backup されるようになっていた。
  • Cloud の data なので、OneDrive 等に更に backup するようにはしなかった。

Synology Drive の設定 (Synolog DS218+側)

  • Administrator 権限のあるユーザーで Synology DSM に login して、パッケージセンターから Synology Drive Server を install した。
  • 入れるだけで特に設定はなし。

Synology Drive の設定 (PC側)

www.synology.com

  • Synolog Drive Client を PC に install して設定した。適宜設定する。
  • 上記 Synology のサイトに説明されているが、標準ではオンデマンド同期 (必要な時に実態が読み込まれる) 状態で同期される。心配なら完全に同期されるように変更できる。
  • Cloud のファイルを変更して、指定したフォルダに同期されるかどうかを確認する。こちらも数秒で反映されるならOK。

問題なく同期された場合には、Google Drive (バックアップと同期) と Dropbox の PC 側のソフトウェアを削除する。Google Drive を削除すると Google Docs 等の Web アプリケーションが一緒に無くなった。Web版の Google Drive から起動できるので問題なし。

結果

Synology DS218+ で Google DriveDropbox の内容を Cloud Sync で同期し、PC に Synology Drive で同期させる事が出来た。

  • Cloud -> DS218+ -> 外付 HDD と気を配らなくても多重バックアップできる環境を実現できた。
  • PC に複数の Cloud 同期ソフトウェアを入れずに、Synology Drive だけで同期できるようになった。
  • この先 Cloud 同期元が増えたとしても、Synology DS218+ の Cloud Sync の設定のみで、PC や Hyper Backup の設定変更は不要である。
  • 今回は実施しなかったが、各フォルダの容量を制限すれば、各 Cloud の容量制限も Synology DS218+ 側で管理できるように思う。

Synology Cloud Sync の残念な点は iCloud Drive が同期できない事。これも出来たなら完璧だった。iPhone では Dropbox を主に使用しているので、PC から iCloud Drive は無効にした方が良いかも。

Synology DS218+ と WD Red 4TB x 2、Seagate IronWolf 4TB x 1 を (もちろん自腹で) 購入して1年半が経過した。特にトラブルなく過ごしている。もう少し資金に余裕があれば & 今までの経験があれば DS918+ も良いなぁと感じる。
QNAP は使った事が無いので比較はできないが、Synology DS218+ は「データ喪失の不安の解消」と「バックアップ作業の煩雑さからの解放」の二つを両立できると感じている。Network Drive としてだけでなく、Synology のやり方に合わせた使い方をすれば、快適に安心して過ごせると思う。