hiroの長い冒険日記

主にコンピュータ周辺の興味を持った内容を綴ります

部屋干し用のホスクリーンの購入と取り付け

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時は遡って梅雨時期の事でした。妻から「梅雨になると外に洗濯物を干せないから、部屋の中に干す物干し竿を取り付けたい」との希望が出てきました。建売で家を買う時にはオプションであった気もしますが、部屋の使い方が固まってから自分で取り付けしようと思っていました。実際に使用してみると快適で「もっと早く付けておけばよかった」と実感しましたので、商品と取り付け方法を紹介します。

これまでの部屋干し方法

実家住いだった頃には、向かい合うカーテンレールと天袋に渡すように物干し竿を固定していました。天袋はともかく、残念ながらカーテンレールの耐荷重は小さく、だんだんとレールが斜めになってしまうのが難点でした。

今の家では天袋はなく(そもそも押入れがない)、カーテンレールにかけられるような場所もなく、部屋干しする際には

  1. 自立式の洋服掛け2基に物干し竿を載せて渡す
  2. キャスター付きのハンガーラックを複数用意

と言う二種類を使い分けていました。

ただ、どちらにも不満があって

  1. 洋服掛けは安定性に欠け、子供が小さい頃に幾度か倒したことがあり、また移動させる事は容易にはできません。
  2. キャスター付きのハンガーラックは移動させるのは容易ですが、華奢でたびたび接続部が外れてしまいます。

更に、どちらも床置きなので掃除の度に移動しなければならない事が面倒で、場所もとってしまいます。折角なので、天井から吊るすタイプの部屋干し用の器具を取り付けてみようと考えて調べてみました。

ホスクリーンとは

www.kawaguchigiken.co.jp
ホスクリーンとは、川口技研という会社で販売している、物干し用器具です。屋内用から屋外用まで様々な種類の物干しがあります。

その中でも、屋内用の天井に取り付けるタイプの物干し用器具が使いやすそうでした。その中から二種類に注目しました。

室内用ホスクリーンスポット型

一つ目は、天井から垂直に下げた棒の先に輪のついているタイプです。これ一つでもハンガーを掛ける事は出来ますが、2本1組で設置する事で、物干し竿を渡して使用する事も出来ます。棒を取り外す事も簡単にできます。

SPC型 | 川口技研

標準的な SPC 型では SS~LLサイズまでの5種類の長さがあり、標準サイズ以上は3段階で長さの調整が出来ます。

耐荷重は1本当り 8 kgf であり、2本1組で使用すれば 16 kgf まで耐えられます。

こちらは寝室に設置している物干し竿を載せている洋服掛けの代用として選択しました。天井の高さから、今回は SPCL の2本組を購入しました。

室内用 ホスクリーン昇降式 (操作棒タイプ)

二つ目は、物干し竿が昇降するタイプです。スポット型は高さの調整は出来ますが、洗濯物を干した後に上昇させる事は出来ません。こちらのタイプは、洗濯物を掛けた後に天井付近まで上昇させる事が出来ます。洗濯物を掛けてない場合には、物干し竿を最上部に収納することができます。

URM型 | 川口技研

物干し竿の両端に紐が付いていて、巻上げ・巻き下げる事で竿を上昇・下降させます。

耐荷重は1基で 8 kgf ですので、スポット型2本1組と比較すると重い洗濯物は掛けられません。

こちらは居間の隣の部屋のキャスター付きハンガーラックの代用として選択しました。長さは二種類ありましたが、長い方の URM-L を購入しました。

取付に必要な工具

電動ドリル

今回のホスクリーンの取付では、電動ドリルは必須だと思います。長さ40mmや50mmの木ネジを止めるのにドライバーの手回しでは難しいと思います。下穴をあける必要もあります。

充電式も良いですが私の使用頻度では有線で十分です。

プラスのビットとドリルセット

下穴開けとねじ止めに使用します。私は手元にあった物を使用しました。これらも一回揃えておけば、別の機会にも使用できますので便利です。

下地探し 2種

天井の石膏ボードの裏側にある野縁(木の部分)を探すのに必要です。

天井裏に入ることが出来れば野縁の配置を確認する事は出来ますが、それでもミリ単位で合わせるのは難しいです。

下地センサーは天井の石膏ボードの裏側にある野縁の位置を大まかに調べるのに有効です。精度は高くありませんが、どの向きにどれ位の間隔で野縁が走っているのかが分かれば、取付場所を決めるのに役立ちます。

下地探しは、磁石でネジ止めされている箇所を探して下地センサーで調べた結果が合っているかを確認します。施工前には、針で石膏ボードの奥に野縁が実際にあるかどうかを最終確認するのに使います。

脚立

天井に届く高さの脚立が必要です。最近の家は天井が高いので、それなりの高さが必要になります。自宅には140cmの脚立を購入しています。身長180cm だと天井裏に上がるのも可能な高さですので、天井に向かっての作業にも十分でした。

コンベックス(スケール)

下地探しを使用して大まかな野縁の通りを確認したら、その間隔や物干し竿に掛けるハンガー等の大きさを測るのに使用します。他でも使用する機会はありますので、少し幅広の剛性の高い物を持っていると便利です。

LEDライト

凹凸を浮き立たせて、石膏ボードを固定しているネジを探すのに使用します。安価な物で十分です。

取付方法

詳細な取付説明書、取扱説明書が付属していますので、初めての取付でも迷う事はありませんでした。事前に確認も出来ます。今回取り付けたのは SPC 型と URM 型です。
取付・取扱説明書 | 川口技研
以下、簡単に取付方法について説明します。

事前準備

取付場所を仮に決める

「だいたいこの辺りにこの向きで取り付けたいな」という場所を、使い勝手や人の通るスペースを想像しながら、取付場所を仮に決定します。その際に、ハンガーが壁に当たらないようにしておくと、後々後悔しません。私は、小物を干すハンガーが対角90cmでしたので、少し余裕をみて壁から50cm離して取り付けました。

最終的には野縁の通っている場所との兼ね合いになるので、仮に決めておく程度で十分です。

野縁の配置を調べる

これが最も時間を要して、大変な作業です。これが終われば、取付の7割は終わったといっても過言ではありません。もし天井裏に簡単に入られるのであれば、先ずは目視で配置だけでも確認しておいた方が良いかと思います。

  1. 石膏ボードを野縁に固定しているネジを探します。斜光を当てるとほんの少しの凹凸もわかるので、丸く出っ張りのある所を見つけたら、下地探しの磁石がくっつくかどうか確認します。鉛筆でマークをしておくと、後で消しゴムで消せます。
  2. ネジの位置から野縁の通りを想像しながら、下地センサーで調べます。通っているだろう箇所の外側から下地センサーを動かし、反応のあった場所に鉛筆でマークします。これを繰り返して、取り付けたい場所付近の野縁の通り方を確認します。
  3. 簡単でも良いので、図面を描いて整理します。ホスクリーンを設置しようと思っていた場所にそのまま取り付けられるか、取付用のネジ穴と比較します。

私の自宅は、445mmピッチで幅40mmの野縁が設置されていました。SPC 型 x 2個も URM 型も、野縁の通り方とは垂直に取り付けられることがわかりました。

ネジを取り付ける位置を決める

野縁の配置が分かったら、実際に野縁があるかどうかを下地探しの針を刺して確認します。石膏ボードにねじ止めしただけでは全く強度はありませんので、濡れた洗濯物を掛けるだけで落下します。ちゃんと強度を持たせるためには、野縁にねじ止めする必要があります。

野縁の幅の中央にねじ止めするのが理想です。ホスクリーンを取り付けると隠れてしまいますので、野縁の境界を探すように5mm間隔で下地探しの針を差し込みます。石膏ボードの部分は針が突き抜け、野縁の部分は13mmほど入ったところで途中で止まります。野縁の中央を探して鉛筆でマークを付けておきます。

取付

取り付ける位置が決まれば、あとは下穴をあけて付属のネジで固定するだけです。

下穴あけ

SPC型ではφ4 x 50mmの木ネジに対して下穴はφ3、URM型ではφ5 x 50mmの木ネジに対して下穴はφ3.5~4と指定されています。

事前にマークした箇所について、ネジ長さプラス5mm、約60mm まで穴を開けます。ドリル先端から60mmので所にビニールテープを巻いておくとわかりやすいです。

SPC 型の取付

金具を2本のφ4 x 50mm のネジで固定し、カバーを被せるだけです。棒は後から床面からでも取付、取り外しできます。

URM 型の取付

下穴にφ5 x 50mm のネジを中央のみ途中まで入れ、本体の穴に引っ掛けてから他の箇所も含めて本締めします。一人でもできましたが、本体が約6kgと結構重いので、二人いればもっと楽に取り付けられたと思います。

取付の注意事項
  • ドライバーで全て閉めるのは厳しいです。これだけのために電動ドライバー買っても後悔しません。速度調節とトルク調整は必須、インパクトはあればなお良。
  • 下穴は若干キツめでしたが、ネジが抜けて落下するリスクを考えれば、無闇に広げるのはやめておいた方が良いです。
  • ネジは一本舐めました。近くのホームセンターには同等品は置いてなかったので少々困りましたが、ネジの頭部分がギリギリ引っ掛かる位のネジがありましたので購入して取り替えました。

設置後の写真、及び使い勝手

SPC 型

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SPCL 2本を取り付け、輪の中に一般的な物干し竿を通した状態です。SPC 型は3段階に高さを調整できますが、洗濯物を掛けた状態での昇降は出来ません。それでも、床置きしなくて良いメリットは多いです。

  1. 掃除が楽 倒さないように気を付けながら掃除しなくても良くなり、仮に物干し竿に触れたとしても竿の方が逃げてくれるので安心です。
  2. スペースを有効活用できる 端に何も置かれていないので、そのスペースに別の物を置くことが出来ます。
  3. 不要な時に外せる この部屋の外がベランダで、外干しした洗濯物を中に入れて掛ける都合上、現在は常時設置していますが、物干し竿を外して棒の部分を取り外せば、すっきりした状態になります。

SPC 型は耐荷重が1基辺り8kgとなっていますが、白色の輪の上の部分がスライドして、耐荷重に達していない事を確認できます。試しに手で引っ張ってみたのが下の写真です。

軽い:
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ちょっと重い:
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重い:
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2m位のスパンに服を5㎝間隔と狭く掛けた場合でも、濡れた洗濯物は重いので黄色表示が出る事はありますが、赤が出る事はありません。

URM 型

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物干し竿を下げて洗濯物を干す際の仮置きに使ったり、洗濯物を部屋干しする時に、は邪魔にならないように部屋の上部に持ち上げて使用しています。ギリギリ上に持ち上げれば、シャツ等の長さであれば大人でも頭に洗濯物が触れる事はありません。ズボンだと顔付近になるので、その際は端部に干すようにしています。

ハンドルを回す事で昇降します。片手でもなんとか回せます。扉の前に設置していますが、ハンドルは取り外し可能なので大丈夫。
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URM 型は耐荷重8kgですが、SPC 型と同様に耐荷重に達していないかの表示があります。こちらは竿の端部両側についています。試しに手で引っ張ってみた写真です。
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白は軽い、重くなってくると赤が増えて、真っ赤になれば耐荷重を超えています。

URM-L はスパンが1700mm程なので、耐荷重8kgは厳しいかと考えていましたが、昇降する竿の部分が軽量なので、思ったほど赤い表示は出ません。流石に濡れている洗濯物をビッチリと並べると NG でしたが、5cm 程間隔をあけて干す場合には大丈夫でした。

まとめ

部屋干し用のホスクリーン(SPC型、URM型)を購入、取り付けて使用しました。

  1. 取付は DIY としては簡単な部類だと思います。
  2. ただし、野縁(天井の木の部分)を探して取り付ける場所を決めるまでが大変でした。
  3. 使い勝手は快適です。もっと早く取り付けたらよかった、と思える位。
  4. 取付を自分でやりましたので、家を購入する時にオプションで付けるよりは安価に出来たかと思います。

部屋干しだけでなく、冬場の上着の仮置きや洗濯物を外干しして畳むまでの仮置きとか、色々と活用できています。取り付けてから半年経過しましたが、良い買い物だったと思います。