新しいキーボードを購入してお役御免となった Happy Hacking Keyboard Lite2 ですが、キーボードのキーの隙間の汚れが気になりました。使用期間が短くても、キーとキーの間には隙間があり使用していない時にカバー等をしていても埃が溜まってしまいます。また、キーボードを操作しながら食べたり飲んだりすると、気を付けていてもお菓子の欠片やジュースの汚れが付着してしまいます。予備機として保管する前に、長年使用してきた感謝の意味も込めて Happy Hacking Keyboad Lite2 を分解して掃除しました。
今回の記事は、分解掃除の終了した Happy Hacking Keyboard Lite2 で入力しています。
hiro20180901.hatenablog.com
新しく購入した Razer BlackWidow Lite は Oリング取付の為に外しました。
分解
キー配置の写真を撮る
キーボードを分解する前に、キー配置の写真を撮影しておきました。
(実は掃除して組み立てた後の写真です^_^;) ググれば見つかる時代ですので、不要かもしれませんが念の為です。
キートップ取り外し
FILCO キートップ引抜工具 FILCOKeyPuller プロ仕様 ブラック FKP01
- メディア: Personal Computers
キートッププーラーがあれば、針金部分を引っ掛けて引っ張ると簡単に取外しできます。使い始めで馴染んでいない為か、二つの針金がくっついているので、指で広げながらプーラーを差し込むようにしました。
Happy Hacking Keyboard Lite2 の場合、四角い升にキーが嵌り込んでいますので、メカニカルキーボードよりも強く引っ張る必要がありました。
上の写真の四角の穴にキーが嵌っています。下の写真が取り外した Enter キーで、凸の四角部分の両側に引っ掛ける為のツメがあります。Enter、 Space、Shift(left) の幅広の3つのキーにはガイド用の針金が付いているので、キーを外す際に引っ掛けないように注意します。ガイド用の針金が付いているキーは指で気を付けながら外した方が良いかもしれません。
全て外した状態です。四角の穴の奥にメンブレンスイッチがあります。上の写真は掃除後ですが、実際には見せられないほど汚れていました(なので写真は撮っていません)。この段階で、内部にゴミが入らないように、ウェットティッシュである程度の汚れを除去しました。
中に 2mm 程度の固形物が挟まっていました。そういえば、偶に最上段の「9」や「8」の動きが固い事があり、その固い箇所が動くので不思議に思っていました。異物が挟まっていたようです。
本体の分解
次はキーボード本体を上下に分離します。Happy Hacking Keyboard Lite2 の内部構造が PFU のサイトにありました。
Happy Hacking Keyboard Lite2 は基板やラバーキャップ、メンブレンスイッチは本体下側にあり、上側に繋がる配線等もありませんので、裏面のネジを取り外すだけで上部カバーが取り外せます。
見えるネジ7個 + 中央の隠れたネジ1個、合計8個のネジを取り外します。中央の隠れネジは、ディップスイッチの説明書きシートの下にありました。この説明書きシートはビニール状で簡単には破れないので、端から注意して剥がしました。
ネジを外した後は、爪なども無く簡単に上下カバーを取り外せました。
これで、
- キートップ
- 本体上側カバー
- 本体下側
に分解できました。
内部写真 (参考)
汚れていたのはキートップと本体上側カバーだけで、本体下側は埃の混入も無く奇麗な状態でした。上側カバーとキートップの間には隙間が殆どありませんので、大量にジュースでもこぼさない限り、内部基板やメンブレンスイッチが汚れる事はないと思います。
掃除だけなら、この下の作業は不要です。今回は興味があったので開けてみました。
ラバーキャップ
白色でキーの位置が飛び出しているものがラバーキャップです。固定されておらず、プラスチックのガイドピンに合わせて乗せているだけで、そのまま取り外しできました。
メンブレンスイッチ
ラバーキャップを取り外すと、金属(アルミ?)の板の上にシート状のメンブレンスイッチがありました。上部二箇所でフィルムケーブルで下部基板と接続されています。メンブレンスイッチやフィルムケーブルに傷を付けたら使用できなくなるでしょうから、気を付けて取り扱う必要があります。
制御基板、他
金属のプレートは、上部中央やや右のネジ1本で固定されています。こちらには2本のケーブルも共締めで固定されているので、おそらく金属のプレートを含めて GND になっていているのでしょう。
メンブレンスイッチのシートに気を付けながら、ネジを外してみました。
左側が制御基板、右側は USB 端子2個を載せる基板でしょう。汚れは全くなし。
この後、フィルムケーブルに注意しながら元に戻しました。
掃除
乾燥
不要な段ボールシートの上に広げて放置し、余裕を見て3日程の間、自然乾燥させました。
組立
裏面の説明書きシートの復旧
説明書きシートを剥がした部分には両面テープの跡が残っていました。シートを貼り直す前に、シール剥がしスプレーを使ってシール跡を除去しました。使用したのは LOCTITE のシール剥がしプレミアムです。
LOCTITE(ロックタイト) シールはがし プレミアム 220ml DSP-220
- 発売日: 2013/10/01
- メディア: Tools & Hardware
スプレーした後に数分だけ放置して、付属のスクレーパで端から少しずつ除去しました。シール跡を全て除去してから、アルコールと水のウェットティッシュで拭いてスプレー成分を取り除きました。
始めの方の写真と比較してもらえれば、シール跡が奇麗に除去できたことがわかると思います。
最後に、元の位置に説明書きシートを両面テープで貼り付けました。完成したのが次の写真です。
動作確認
キーボード動作チェックサイト
Happy Hacking Keyboard Lite2 を PC に接続し、認識して文字入力が出来る事を確認しました。また、下記のサイトでチャタリング(2重入力)が無いかどうか確認しました。
どちらの動作確認も問題なく終了し、無事復旧できました。
Razer BlackWidow Lite との比較
始めに記載した通り、この記事は Happy Hacking Keyboard Lite2 を使用して4000文字位を入力しました。新しく購入した Razer BlackWidow Lite と比べると、次の様な違いを感じました。
- 元々使っていたキーボードなので打ち間違いは少なくなりました。特に、Delete の配置は慣れ親しんだ位置なので、消し間違いは少ないです。
- キーを押す力が重く感じました。メカニカルキーボードと異なり、奥まで押し込まないと入力が認識されません。でも、一番奥に押し組む瞬間が重く感じます。ラバーキャップが変形して押し込まれる部分が、Razer オレンジ軸よりも重いのでしょうか。
- 動きが渋いキーがありました。キートップと上部カバーの四角の穴の隙間が狭いので、押す力の向きなのか隙間の大小なのか、擦れる抵抗が大きいのだと思います。シリコンスプレーとか吹けば変わるのか、興味のあるところです。
特に、キーを押す力が重い事によって、長い文章を入力していると指が疲れてくるのが分かります。休憩を取りながら入力するので、その度に思考が中断してやり直しになるような感触で効率が悪くなります。
この記事が完成したら、Razer BlackWidow Lite の Oリング付きに戻してみますが、たぶんポジティブな感触だと思います。