Windows10 Pro の Hyper-V 無効な状態で作成した VirtualBox 6.0 の Ubuntu64 と Debian32の仮想マシンを、Hyper-V を有効にした状態で起動させると、残念ながら起動できなかった。VirtualBox Forum で起動してる例もあり、このままではちょっと悔しいのでもう少し調べてみた。
既存の仮想マシンの動作条件の変更
Hyper-V 無効の状態で作成した仮想マシンを、Hyper-V 有効にした時に起動できる事がある、ということは、何か条件が足りないのではないかと考え調べてみた。
コマンドライン版の vboxmanage を使う
GUI では見たり設定したり出来ない項目がないか、コマンドライン版の vboxmanage を使用してみた。PowerShell が使いにくいので、先に Windows Subsystem for Linux で Ubuntu を入れてから動作させてみた。
結果
変わらず NG。試しに仮想 HDD を付けずに vboxmanage から新しく仮想マシンを作っても同様にダメ。何が足りないのだろうか...
新しい Version を試す
正式版は Ver.6.0.0 が最新。何となく Hyper-V を認識してなさそうな感じがしたので、もっと新しい Build を探した所、Testbuild VirtualBox-6.0.1-127640-Win を見つけたので試してみた。
Testbuilds – Oracle VM VirtualBox
動作しなかったがメッセージが変化した。
仮想マシン"Ubuntu64_VirtualBox"のセッションを開けませんでした。 WHvCapabilityCodeHypervisorPresent is FALSE! Make sure you have enabled the 'Windows Hypervisor Platform' feature. (VERR_NEM_NOT_AVAILABLE). VT-x is not available (VERR_VMX_NO_VMX). 終了コード : E_FAIL (0x80004005) コンポーネント: ConsoleWrap インターフェース: IConsole {872da645-4a9b-1727-bee2-5585105b9eed}
Windows Hypervisor Platform は「Windows の機能の有効化または無効化」で有効にしてあるのだけど...
VirtualBox Forum のこれらの記事が興味深い。
virtualbox.org • View topic - VirtualBox 6.0 and Hyper-V
virtualbox.org • View topic - VirtualBox 6.0 and Hyper-V
Windows10 の WinHvPlatform.dll の非互換性により、特定の Version、Build でしか起動できなさそう。
現状では Windows10 の
- Ver.pre1803 Build 17083 は起動するらしい (動作チェックしたバージョン)
- Ver.1803 Build 17134 は起動する?
- Ver.1809 Build 17763.195 は対応待ち?
という状況のようだ。
参考 : Windows10 の Version と Build
Windows 10 version history - Wikipedia
Windows 10 のビルド番号履歴
Windows10 Pro Ver.1809 の WinHvPlarform.dll は2018年9月に更新されていた。
本来なら Windows10 Pro Ver.1803 を準備して上記2の確認が出来れば確実なのだが...そこまでの資源はない。とりあえず、進展あるまで待つ事にした。