毎日の通勤で使用している自転車の空気圧が徐々に下がるのが気になっていました。ウェブで調べてみると、日本で一般的な英式バルブはエア漏れが多く定期的に空気を入れなければならず、米式バルブはエア漏れが殆ど発生しないとの事でした。空気入れが古くなってきて買い替えを考えていた事もあり、圧力計付きの空気入れと英式から米式バルブに変換するアダプタを購入してみました。
私の自転車と使用用途
私の自転車はシティサイクルとスポーツサイクルの中間のような、アルミフレームで軽量化されて且つ日常の使い勝手を良くした自転車です。タイヤサイズは 700-35C で、推奨空気圧が 345~515 kPa (50~75 PSI、3.4~5.1 BAR) です。バルブは英式(シティサイクルと同様)です。
自転車の主な使用用途は通勤で、片道2km なので年間約1,000kmを走行します。前に乗っていたシティーサイクルは、タイヤ表面が摩耗して避け、内部のチューブが破裂してしまいました。こういう事もあった為に、今は自転車のタイヤの状態には気を遣うようにしています。
これまでの空気圧の管理
毎日自転車に乗っていると、徐々に空気圧が下がってくるのが分かります。
- 段差の衝撃が弱くなる。
- べダルが重くなる。
- タイヤの転がる音が大きくなる。
- 直進性が悪くなる。
こういう状態が見られた場合には、なるべく早くタイヤに空気を入れるようにしています。
でも、自転車の空気入れって面倒ですよね。
- 今の自転車を新しく購入してから半年の間、ほぼ毎月1回は空気を入れている。
- 空気圧の圧力範囲はタイヤ側面に記載されているものの、圧力を測定する手段がない。
- 空気をいれてから、指で側面を潰す感触で空気圧を判断している(適当)。
- 家にある空気入れは10年以上前に購入したもので、T字のレバーを押すのが重く、幾度押しても少量しか入らない。
ググると、次のページが見つかりました。
英式バルブは圧力管理が出来ない事が書かれていました。その代替手段として、米式バルブが存在している事が分かりました。米式バルブと圧力計付きの空気入れ、又は米式バルブに接続できる圧力計があれば、自転車のタイヤの空気圧管理が出来る事が分かりました。
圧力計付き空気入れと米式アダプタの購入
空気入れも古くなってきたので、圧力計付きの空気入れと英式→米式バルブに変換するアダプタを購入することにしました。ついでに、ボールや浮き輪に空気を入れるアダプタも購入しました。

パナレーサー(Panaracer) 空気入れ ポンプ 樹脂製フロアポンプ ゲージ付 米式 仏式 対応オートヘッド口金 英式クリップ付 ロングホース ブラック BFP-PGAB2-LH
- 発売日: 2018/12/01
- メディア: スポーツ用品
空気入れは、圧力計が大きめで国内メーカーの物を選びました。米式変換アダプタは、圧力簡易表示のないものです。
米式アダプタの取付
下の写真が、英式から米式バルブに変換するエアチェックアダプターです。
パナレーサー製で、上の写真が内容物の全てです。アダプターは前後タイヤ用の2セット入っています。外装袋の中に取扱説明書が入っています。上の真鍮製の部品がエアの逆止機構とパッキン、下のローレット加工されたパーツで真鍮製の部品を押し込み、米式バルブにする部品です。
二つのパーツは、先に真鍮製の部品を押し込んで、上からローレット加工された部品を押し込みます。上の写真の向きが正解です。
アダプタを取り付けるのに要した時間は、写真を撮るのを含めて10分程度です。ただ作業するだけなら5分もあれば終了します。
- 英式バルブの樹脂キャップとトップナットを外します。
- プランジャー(虫ゴム)を外す。ここでタイヤの空気が一機に抜けるので、結構大きな音がします。
- 真鍮製の部品をゴム側を奥にして差し込む。この段階では奥まで押し込まなくても大丈夫です。
- ローレット加工された部品をねじ込む。工具は使わず人の手で押し込める位までで良いようです。
これでタイヤのバルブは米式になりました。もう片側も同じように作業します。
米式バルブのタイヤに空気入れ
後は、米式の空気入れで空気を入れるだけです。先に書いた通り、このタイヤの空気圧の推奨範囲は 345~515 kPa でしたので、試しにセンターより若干高めの 460 kPa まで入れてみました。
パナレーサーの新しい空気入れの先端には、固定のレバーが付いています。レバーを起こすとフリー側、レバーを倒すと固定側です。英式アダプタなしの状態でレバーを起こして米式バルブに差し込み、レバーを倒して空気を入れていきます。古い空気入れとは違い、押し込みも軽くどんどん空気が入っていきます。ある程度膨らむまでは圧力表示は上がりませんが、上がりだすと急に上昇し始めました。400 kPa を超えた辺りから少しずつ入れて、目標の数値に合わせこみました。
圧力の目盛りは外側が kPa、内側が bar となっています。100 kPa = 1 bar = 1.02 kgf/cm2 ですので、SI ではない古い単位 kgf/cm2 で記載されている場合には、bar の目盛りを参考にすればOKです。
パナレーサーの圧力計付き空気入れの全景です。ホースが長く前後に固定のクリップが付いていますので収納しやすくなっています。先端の英式アダプタは、レバーを起こして差し込み、レバーを倒すと固定されます。足で押さえる部分も大きめで安定感がありました。圧力計も、実際に見ると大きく見やすいです。
これとは別に購入したバルブアダプタと英式アダプタを入れる小袋があればなぁと感じました。これについては 100均で探してみます。
空気圧を適正にした結果
前後のタイヤを共に適正空気圧まで空気をいれた結果は、概ね良い感触でした。
- 指で挟んだ感覚は、これまでよりも遥かに固い状態でした。これまでは如何に空気圧が低めだったのかが分かりました。
- 試しに少しだけ乗ってみると、ペダルがかなり軽く感じました。ギヤ一つ上げた位でしょうか。
- 段差の衝撃は強めでしたが、ハンドル操作の軽さや直進安定性を考えると、此方の方が好みです。
その後、別の日に往復1時間程乗ってみました。少し風の強い日でしたが、タイヤから受ける感触は変化なし、あまり疲れずに帰宅する事が出来ました。
後は、米式バルブに取り替えた事で、適正空気圧がどの位の期間だけ維持できるか、です。これについては、ある程度の時間が必要なので、自転車に乗るたびに確認していきます。
まとめ
自転車のタイヤに空気を入れるバルブを、一般的な英式から自動車等と同じ米式に変換するアダプタを取り付けてみました。こうすることによって、英式バルブでは不可能なタイヤの圧力管理が可能になります。圧力計付きの空気入れで適正な空気圧まで入れてみると、指で挟んだ感覚は普段より硬い状態でした。
段差の衝撃は強くなりますが、それ以上に走行性は向上しました。より安定して走行できると思います。
経時で圧力が下がってこないか、これから確認します。もし良さそうなら、それほど高価なものではないので、家族の自転車にも取り付けておきたいと考えています。
家にあったサッカーボールにも空気を入れてみました。適正圧が 1 kgf/cm2 以下の様なので、目盛りの下限限界です。とりあえず 1 kgf/cm2 まで入れてみると、驚くほど跳ねて転がりも良くなりました。
やはり空気圧管理は大事ですね。