一本一本の木を見ながら systemd の理解を進めているが、たまに振り返って森の状態を俯瞰的に見るのも大切だと思っている。
mount、service の unit について個々の機能を調べてきたが、全体像について書かれた次の二つの翻訳記事が興味深かった。
postd.cc
2014年の記事。SysVinit だと何が駄目で、何故 systemd へ移行すべきなのかが書かれていた。仮想環境やコンテナ技術の軽量化には、SysVinit では不十分という事か。
postd.cc
2015年の記事。使用経験のない Multics を例にしているので理解し難い点はあるが、シンプルなプログラムを組み合わせて使うという思想からは、systemd はズレていて、Linux 的かと言われたら私は違うと思う。dbus や udev との関係が強すぎて全体像が掴み難く、変な process が動いているかの判断が難しい。
ただ、systemd が嫌な時に別の選択肢があるのは良い事。Plamo Linux は systemd に移行していないし、Gentoo も異なる init を使用しているらしい。元記事の様に (苦労は多いかもしれないが) BSD 系に移ることもできる。
主要な distribution が systemd に移行した以上、ちゃんと理解して使いこなしたい気持ちはもちろんあるので、これからも調査を進めていく予定である。