前回の記事では、CPU を Core i7 870 から Ryzen 7 3800x に更新して、久し振りに Hyper-V と Virtualbox が同時に使用できるか確認してみた。
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結果は、やはりNG。Hyper-V と Virtualbox の共存は、NVMe SSD を用意した後に Windows10 Pro を再インストールして確認する事にした。
新PCになってから、未だ移行していなかったのが SSD 128 GB にインストールしていた Linux 環境である。この中には、Hyper-V の path through disk を使用して、仮想マシンに物理 SSD を接続して Linux をインストールしていた。
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当時は SSD 128GB には MBR で Linux をインストールしている為、CSM(Compatibility Support Module) を無効にしていると UEFI の Boot Overdrive には表示されない。
Hyper-V path through disk では一度試しているので、今回は Virtualbox の raw disk を使用して、物理 SSD に GPT disk で Linux をインストールしてみた。
Virtualbox に GPT disk で Linux を install
まずは、Virtualbox の仮想マシンに GPT disk の仮想ディスクで Linux を install 出来るかやってみた。
- Virtualbox Manager から新規に仮想マシンを作成する。条件は適当に。
- 仮想マシンを起動する前に設定を変更する。下記の「EFIを有効化」のチェックを入れる。
- 仮想マシンを起動して install する。途中で、UEFI で良いかの確認が出るがそのまま進める。
- 仮想マシンを再起動する。Debian(10.3.0) も Ubuntu (18.04.4) も問題なく起動した。
- GParted 等で UEFI disk になっているか確認する。
Virtualbox の仮想マシンの設定で (U)EFI を有効にするだけで GPT disk でインストール出来た。
SSD 128 GB を Windows10 Pro で Offline にする
Hyper-V の時も同様だった。
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新PC に storage を移植する際に、一度取り外して取り付けたために Online に戻っていたみたい。
今回は、管理者モードの cmd.exe から diskpart で Offline にしてみた。SSD 128 GB は disk 1 だったので、
C:\> diskpart DISKPART> list disk (容量から番号を確認。今回は1) DISKPART> select disk 1 DISKPART> offline disk 1 DISKPART> exit
Virtualbox の raw disk で物理 SSD に接続する
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やった内容は上のリンク先通り。raw disk 用の vmdk を作成したいフォルダに移動して、次のコマンドを実行した。
C:\> "C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\VBoxManage.exe" internalcommands createrawvmdk -filename cssd_sm128wj3.vmdk -rawdisk \\.\PhysicalDrive1
既存の Linux 仮想マシンに接続して確認
Virtualbox を管理者で起動し、作成した仮想ディスク (vmdk) を仮想マシンに接続して、読み込める事を確認した。この段階では未だ MBR ディスクの状態である。
raw disk を対象として仮想マシンを作成、Linux を install
新規で仮想マシンを作成する。ただし、ハードディスクの選択の際に、作成した仮想ディスク (raw disk) を選択するようにする。
後は通常通り作成し、ISO Image から Linux を install する。
起動確認
Virtualbox の raw disk に install した Linux を、
とやってみたが、どれも問題なく起動できた。
前回、Hyper-V でやった時には、Debian だと grub entry が UUID で指定されていなくて苦労したが、今回は Ubuntu も Debian も UUID で指定されていたので、問題なく起動していた。
結果
Virtualbox の raw disk を使用して、物理 SSD 128 GB に Linux (Debian, Ubuntu) を install してみた。
- Hyper-V で同様の事をやった時と比べて、拍子抜けする程簡単に実現できた。cmd と Virtualbox を管理者として起動するのを忘れなければ、引っかかる所は無かった。
- UEFI 有効にするのもチェックボックス一つであり、Hyper-V の第一世代/第二世代のような区別が無く、やり易かった。
- UEFI BIOS の Boot Overdrive は簡単で良い。Boot Manager を気にする必要がない。
- Ryzen Zen2 と Linux の組み合わせは、Zen2 が出た直後は大変だったみたいだが、2020年3月の時点では大丈夫そう。
- Ryzen Zen2 の CPU 温度や Fan 回転数は、Linux では未だちゃんと取得できなかった。Zen2 + x570 でも出来そうな記事はある。
Ryzen 7 3800x で Virtualbox の仮想マシンを使ってみると、8c16t & 32 GB mem & SSD の効果もあり、仮想マシンといっても以前の Core i7 870 実機より快適に動作していた。起動・停止も高速でストレスが無い。今は GUI 使用しているが、CUI で運用すればもっと軽いだろう。Windows10 Pro の再起動も苦にならない位の時間になったので、少しずつ Linux も使ってみよう。
ただ、Windows Subsystem for Linux 2 も控えているので、どちらかといえば Virtualbox ではなく Hyper-V を使おうと思っていたが、思いの外 Virtualbox の使い勝手が良い。悩ましい所。

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